親知らずや顎関節症、歯周病でお悩みの方へ
銀歯が気になる
保険適用で奥歯のむし歯治療を行なう場合は、金銀パラジウム合金(通称:金パラ)と呼ばれる銀色の詰め物・被せ物を行います。- 治療法
- 保険は適用されませんが、白いセラミックで出来た詰め物・被せものを使用することで、天然の歯のように見える、自然で清潔感溢れる笑顔を取り戻すことができます。歯の適合もより良いため、二次むし歯や歯肉炎になりにくいといったメリットもあります。
また、セラミックの場合は金属を使わないため、金属アレルギーの心配がなく、歯ぐきが黒ずむことも少なくなります。(審美歯科)
口臭が気になる
口臭には様々な原因があります。起きたてや空腹時などの生理的な要因や、臭いの強い食べ物やアルコール・タバコなどによるもの、むし歯や歯周病・舌の汚れ・唾液の減少などお口の中の問題によるもの、そして鼻や呼吸器(肺・気管支)、消化器(胃)など、口ではなく身体に疾患がある場合などです。- 治療法
- 原因に応じて対処法は異なりますが、その多くは、自覚症状が無くとも実はむし歯や歯周病となってしまっており、その結果、口臭が発生している、という方が多いです。そのため、まずはそれらの治療を行なうことが、口臭の減少にもつながります。
尚、当院の院長は歯科医師の中でもより全身的なことを把握している口腔外科専門医であるため、口臭の原因がお口では無かった場合でも、その原因を探り適切なアドバイスや医科の紹介を行なうことが可能です。(口腔外科)
また、口臭の予防策としては、食後のブラッシングだけでなく、1日最低1回の歯間ブラシやフロスの使用、お水を小まめに取ったりキシリトールガムを噛んだりして唾液を多く分泌させること、そして歯科医院での定期的な歯のお掃除も有効です。(予防歯科)
親知らずが痛い、変な生え方をしている
親知らず(親不知・智歯:ちし)は20歳前後に一番奥に生えてくる歯です。ですが、現代人の顎骨は小さくなっているため、歯の生えるスペースがなく、親知らずが1本も生えない場合もあります。また、生えたとしても正常に生えてくることは少ないです。例えば、頭の部分だけを少し出していたり、斜めや横向きに生えていたり、顎骨の中に埋まったままでいたり(埋伏歯:まいふくし)することもよく見られます。
親知らずが変な生え方をしている場合は、ブラッシングがし辛く食べカスや細菌が溜まりやすいため、親知らずや手前の奥歯(第二大臼歯)がむし歯になってしまったり、細菌に感染して周囲の歯肉が炎症を起こし(智歯周囲炎)、痛んだり、腫れたり、口を開けにくくなったりしやすくなります。また、親知らずが埋もれたままの場合でも、歯並びやかみ合わせが悪くなります。
- 治療法
- 歯肉が腫れて痛い場合には、洗浄を行ない、抗生剤と消炎鎮痛剤で炎症を抑えます。親知らずの生え方によっては再発を繰り返したり、むし歯や歯周病になりやすかったりするため、抜歯を推奨することもあります。特に下の歯の親知らずの抜歯は難しいとされ、神経に近くシビレが出やすいため、豊富な経験と高度な技術を併せ持つ口腔外科専門医に執刀してもらうことをお勧めします。(口腔外科)
歯ぐきの腫れ・出血、歯がグラつく(歯周病)
歯ぐきの腫れや出血は、むし歯が進行して歯の根っこの付近に膿みが溜まり炎症を起こしている場合もありますが、多くの場合は歯肉炎(歯周病の初期段階)が原因です。歯周病は世界一蔓延している感染症です。痛みなどの自覚症状が無いために気付いていない人が多いのですが、日本の成人の約8割は歯周病に感染していると言われています。その他の症状として、口の中のネバネバ感や知覚過敏、口臭などもよくみられます。さらに進行すると、歯ぐきが下がり歯がグラつき(歯周炎、歯槽膿漏)、最終的に抜けてしまう、またはやむを得ず抜歯となるケースもよくあります。実際歯を失う最大の原因は、30代まではむし歯ですが、それ以後は歯周病が急激に多くなります。
また最近の研究によると、歯周病は2型糖尿病の合併症の一つとみられており、その他にも動脈硬化や狭心症、骨粗鬆症、食道がん、脳梗塞などのリスクが上昇することもわかっています。むし歯菌と歯周病菌は全く異なるため、むし歯がゼロの人でも歯周病にはなります。
- 治療法
- 歯ぐきの腫れや出血には、抗生物質や消炎鎮痛剤の服用と、歯周ポケットなどに溜まってしまった歯石や歯垢などを専用の器機で取り除いていきます(PMTC、スケーリング)。重度の場合には、感染してしまった組織を除去したり、場合よっては周りの歯への感染を防ぐ為に歯を抜かなければならないこともあります。(予防歯科)
歯が抜けた
歯を失う最大の原因は歯周病です。30歳以上の日本人の約8割が歯周病だと言われています。歯周病は痛みを伴わずに静かに進行することが多いため、気付いた時には歯ぐきが既にかなり下がり、歯がぐらついて、いつしか抜けてしまうのです。その他には、重度のむし歯や事故などにより歯を失う場合もあります。- 治療法
- 失った歯の本数や場所、顎の骨や周りの歯の状態に応じて、入れ歯やブリッジ、インプラントで補うことができます。それぞれにメリットとデメリットがあるため、患者様に十分ご説明した上で、治療法を選択して頂きます。特にインプラントは手術を必要とするため、本来非常に高度な技術と豊富な経験が要求される治療法です。当院では、総合病院の歯科口腔外科で数多くの臨床を経験してきた口腔外科専門医が必ず治療にあたります。(入れ歯・ブリッジ・インプラント)。
顎が痛い、音がする、口を開けにくい(顎関節症)
成人の250人に1人が顎関節症(がくかんせつしょう)だと言われています。歯ぎしりや頬杖(ほおづえ)、左右のどちらか一方で噛む癖など生活習慣に関わる要因や、一時的な強い精神的ストレスなどにより、顎関節の軟骨にズレや変形がみられたり、顎の筋肉の緊張・損傷がみられたりします。また、顎関節症は顎周辺だけでなく、頭痛やめまい、首・肩のコリ、手のシビレなどの関連症状を伴うこともあります。
さらに、顎関節症が原因で、歯と歯ぐきの境目付近が鋭利に欠けてしまい、歯がしみる「アブフラクション」という知覚過敏を引き起こす場合もあります。
- 治療法
- スプリントと呼ばれる専用のマウスピースを作製してかみ合わせを正したり、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬(きんしかんやく)を処方したりします。大抵の症状は3~4ヶ月で約90%の方が改善しています。
ただし、単にマウスピースを作っただけでは症状は改善されません。口を開け閉めする起点となる、顎関節にある「関節円板」と呼ばれるクッションを正常な位置に戻してあげる必要があるからです。そのためマウスピースの上に硬質レジン(白いプラスチック樹脂)を盛り、正しい位置関係へと促すと同時に、顔のストレッチにより顎周辺の筋肉を緩ませ、関節円板にかかるストレスを軽減していきます。(口腔外科)